国際野外の表現展2008比企サポート事業

国際野外の表現展2008比企は、第6回の開催となり、比企の里山を訪れるリピーターも増えてきました。アートにいざなわれながら森の中を歩いていると、アートの記憶がそこに染み込み、足を止めたくなる場所に出会います。アートが既に撤去されているのに地霊の潜在力が増大した場所。アートを前回と同じ場所に仕掛け、表現の時間軸の延長を図った場所。かつて他のアートがあった場所に別のアーティストが制作した場所。これらは里山の豊かな表情に一層の抑揚が加わり、里山の森が人との共存を楽しんでいるかのように見えます。
この展覧会は、アートを表現する際、自らの制作コンセプトを強引に持ち込むのではなく、里山の森や大学キャンパスに備わった様々な表情から場のエネルギー、気配といったものを引き受けて、自らの思想や哲学とやりとりしながら表現していくことが求められています。
また、会期中アートボランティア養成講座を開講しました。この講座や作品制作活動補助および展覧会の運営体験を通じて、多くの市民や学生がアートの力を実感したことは大きな成果といえます。大きな変革の機会を迎えた現在、境界と時代を超えることができるアートには、地域の発展や再生に役割を果たすよう期待が高まっています。最後に、ご支援ご協力いただきましたすべての方々に深く感謝申し上げます。

1.名称 国際野外の表現展2008比企
世界各地から比企の丘に集まったアーティストたちの野外空間に表現された作品を通じて、現代社会が直面する様々な問題を顕かにする。
比企丘陵は秩父の山並みを背景に東京首都圏へせり出した自然のステージ。
この自然と歴史が豊かに息づく比企の里山をアートの発信基地に位置づけよう。

2.主催 国際野外の表現展比企実行委員会

3.協力 東京電機大学理工学部、独立行政法人国立女性教育会館、川越市立美術館

4.後援
(申請中も含む)
埼玉県・埼玉県教育委員会・東松山市・鳩山町・オーストラリア大使館・シンガポール共和国大使館・大韓民国大使館韓国文化院・スウェーデン大使館・ドイツ連邦共和国大使館・オーストリア大使館・インドネシア大使館・Artist in Nature International Network・アルテクルブ・CAF.N協会

5.会期
展示期間:2008年9月13日(土)~10月12日(日)
交流期間:2008年9月2日(火)~12日(金)
※川越市立美術館の会期は9月10日~9月18日(9月9日は展示、最終日9月18日16時まで)
※亜露麻ギャラリーの会期は9月22日~9月29日(9月22日10時から13時は展示、最終日9月29日16時まで)

交流期間中は、展示の過程を体験したり、作家と市民・学生・生徒が交流することにより、アートと市民の親和性を高める。

6.会場 ・東京電機大学鳩山キャンパス
・東松山市千年谷公園
・川越市立美術館
・亜露麻ギャラリー

比企丘陵は秩父の山並みを背景に東京首都圏へせり出した自然のステージ。
比企丘陵の一角を占める東京電機大学鳩山キャンパスと千年谷公園には、森、丘、池、谷川、広場など表情豊かな空間がある。
東京電機大学のアートとコミュニケーションの研究に携わる学生、教員と共働し、アートの発信性を高める。

7.趣旨 野外空間に表現された現代美術の様々な作品を通じ、 現代社会が直面している諸問題を顕在化させる。併せて自主的に参画したアートボランティアや学生・生徒とアーティストの交流を促進すると共に、NPO活動とも協働し豊かな感性に基づく創造性豊かな社会の実現に寄与する。

8.テーマ 「環境―人間と自然が共存する里山から環境について考える―」

9.目的
世界各国から比企の山里に集まったアーティストたちの表現を通じ現代社会が内包する問題を環境の視点から明らかにする 。
市民・学生とアーティストの国際的な交流の場を提供する。
野外の日常空間でアート作品に遭遇することにより、アート作品のメッセージを感受するよろこびを体感してもらいたい。
アートボランティアの概念を普及し、その活動を拡大していく。
NPO活動と協働し地域づくりに協力する。

10.企画事業
アーティストプレゼンテーション:映像を使った自身の作品紹介。
小作品展:作家の制作コンセプトが凝縮した小作品の展示。
ウェブサイトの運営。http://www.ioe-hiki.com/
作品集:開催を記録した報告書の出版。
アートガイド:会場を巡回しながらアートについて語り合う。
お茶会:作家・市民・学生が日本の文化で交流する。
アートカフェ:アートなお休み処を作り、交流する。
ワークショップ:作家の特技を生かし、市民・学生と交流する。

関連インスタレーション「かざぐるまプロジェクト」
11.資金
国際野外の表現展サポート協議会を通じ、個人協賛を広く募る。
メセナ協議会の認定団体として企業の協賛を募る。
他財団にも助成を申請する。

12.出品作家 [海外作家]9名
シャスティン・スヴァンベリー(スウェーデン)、エヴァ・ホグベリー(スウェーデン)、アガサ・ハットン(シンガポール)、ヴァージニア・ジョーンズ(オーストラリア)、ヘルガ・クメルカ(オーストリー)、ドウィ・マリアント(インドネシア)、パウエル・ヤンゼンス(ラトビア)、梶浦聖子(インドネシア)、ラウラ・フェルデベルガ(ラトビア)
[国内作家]31名
木村勝明、三木祥子、イ・ソンジュ、望月月玲、間地紀以子、本多真理子、金子清美、野見山由美子、高田芳樹、高田純嗣、荻原修、山口百子、沼田直英、石田泰道、佐々木薫、池上純子、谷口勇三、三宅光春、後藤章子、北里哲郎、高原和子、石川雷太、石坂孝雄、吉田佑子、植村佳菜子、桝本純子、高島芳幸、勝木繁昌、吉川信雄、藤井達矢、谷垣内信一

13.国際野外の表現展サポート協議会

支援者が会員となった本展の母体団体。